ライン フィーチャの始点と終点を、指定したパラメーターでカーブを描くように結んで描画するツールです。流線図(フロー図、フローマップ)の作成に使用します。
目次
ダウンロード
使用方法
- ZIPファイルをダウンロードし、適当なフォルダーに解凍します。
- ArcGIS Pro を起動してプロジェクトを作成し、[カタログ] ウィンドウ → [ツールボックス] を右クリックし、解凍したフォルダー内にある「Toolbox.tbx」を参照します。
- 入力用フィーチャとして、数値型の属性を持ったライン フィーチャクラスを用意します。属性値は、一般的にラインの距離を入力しておきます。
- Toolbox.tbx → 「流線図の作成」ツールをダブルクリックして起動します。
- ジオプロセシングで各種パラメーターを設定し、[実行] ボタンを押します。
- マップを開いていた場合は、設定によって作成されたフィーチャクラスがマップに追加されます。
パラメーター
パラメーター |
説明 | データ タイプ |
---|---|---|
入力フィーチャ input_features |
入力フィーチャ レイヤー。投影座標系でライン タイプのみ指定可能。フィーチャのジオメトリは始点と終点のポイントしか使用されません。 | FeatureLayer |
出力フィーチャクラス output_featureclass |
出力フィーチャクラス。 | Featureclass |
曲線タイプ arc_type |
曲線の種類。以下の文字列を指定。詳細は補足説明を参照。
|
String |
係数フィールド factor_field |
曲線の計数を設定するための数値型フィールド。フィーチャ個別に計数を変更することも可能。foctor_field 値をフィーチャ毎に正負で指定することにより、ラインの進行方向の右手側に曲線を描くか、左手側に曲線を描くかを決める。値が大きいほど大きな曲線を描く。 | Field |
係数 (1/f) factor_value |
factor_field で指定した値に一律の係数を設定するための値。係数は逆数となる。factor_field が正で、factor_value が負の場合はすべてのフィーチャに対して逆側に曲線が描かれる。 | Double |
4象限の使用 use_quadrant |
曲線の向きを4現象に応じて指定。詳細は補足説明を参照。 | String |
オフセットX距離 offset_x |
use_quadrant を指定した場合、仮想的に始点の X座標をシフトさせ、四現象に応じた曲線の向きを制御するために使用。 | Double |
オフセットY距離 offset_y |
use_quadrant を指定した場合、仮想的に始点の Y座標をシフトさせ、四現象に応じた曲線の向きを制御するために使用。 | Double |
頂点を挿入 use_densify |
作成した曲線に頂点を挿入し、直線の集合に変換する。データ作成後に投影法を変更する場合に使用。 | Bool |
補足
曲線タイプ (arc_type)
arc_type で指定する文字列に応じて、図形が作成されます。曲線の曲率は、指定した係数フィールドと係数の値によって決まります。係数が正の場合は進行方向の右手側に曲線を描き、負の場合は左手側に曲線を描きます。
4象限の使用 (use_quadrant)
use_quadrant パラメーターが NONEの場合、ラインの進行方向の左手側を正とした曲線を描きます。X を指定した場合、X軸寄りに曲線を描き、Y を指定した場合、Y軸寄りに曲線を描きます。分布が東西方向に広がっている場合は X の指定が適しており、南北方向に広がっている場合や Y の指定が適しています。
オフセット (offset_x, offset_y)
始点の仮想位置を指定した値でシフトさせることにより、四象限の曲線方向を制御できます。
手動操作による編集
ツールによる処理でも期待通りに曲線が描けない場合は、フィーチャの編集機能で修正してください。曲線を CIRCULAR に指定した場合は、ドラッグで円の半径が変更できます。曲線を BEZIER に指定した場合は、コントロールポイントを操作してスムースな曲線を描くことができます。
更新履歴
- 2020-02-04
- 新規作成
- 2020-02-11
- パラメーター ELLIPTIC, BEZIER6 を追加
- 直線以外のセグメント使用時のエラー制御を追加
- 2020-02-12
- 係数フィールドの未指定に対応
- use_quadran のデータ タイプを変更
- BEZIER5,6 でコントロール ポイントが正しく設定されない問題への対応