世界地図・小縮尺・大縮尺地図に利用される主な投影法と、ArcGIS Pro がサポートしている地図投影法を可視化した図です。
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解説
ArcGIS Pro はバージョン 2.4 時点で 98種類の地図投影法をサポートしていますが、Auxiliary Sphere(球体補正)や Ellipsoidal(楕円体補正)などの回転楕円体の大きさを制御するために用意されたものや類似の投影法は割愛して 70種類を掲載しています。
図中の赤丸は測地線で半径 500km を描いた円です。円の大きさや形状を比較すると地図投影法の特徴が理解できます。
ArcGIS の [座標系] は、測地系として利用される「地理座標系」と投影法、投影法のパラメーターで構成されています。
[座標系] ダイアログ → [新しい投影座標系] から [新しい投影座標系] ダイアログの「投影法」 項目から選択できます。
ここでは測地系は WGS94 で共通とし、すべての投影法を適用して地図を作成しました。投影法のパラメーターは基本的に既定値、もしくは緯度 0度、経度0度を設定しています。円筒図法の標準緯線は 0度、円錐図法の標準緯線は60度を基本としていますが、投影法特有の形状となるように一部修正しています。
投影法によっては、設定するパラメーターを変更することで他の投影法と同等の表現になるものがあります。
「投影法」は唯一ですが、「投影座標系」は投影法とその投影法に設定するパラメーターを含むもので無限の種類を作成できます。世界で一般的に利用される投影座標系はプリセットとして提供されているので、基本的に都度投影法のパラメーターを細かく設定する必要はありません。
投影法の分類方法
政春尋志著『地図投影法 -地理空間情報の技法』PP39-41 を参考に分類しました。
投影に際して保存される幾何的性質に基づく分類
正積図法と正角図法のみを示しています。
距離や方位については地球上のすべての点において成り立つ性質ではないことと、排他的な分類基準にならないため、逝去図法と方位図法は投影で保存される性質に基づく分類の基準としては適当ではない。
幾何的構成方法による分類
ボンヌ図法は擬円錐図法です。ハンメル図法は擬方位図法として分類されることもありますが、参考書籍に基づいてその他の図法としました。
参考情報
- Map Projections in ArcGIS(ストーリーマップ)
- ArcGIS 10.7.1 and ArcGIS Pro 2.4 Projected Coordinate System Tables
- サポートされている地図投影法のリスト
更新履歴
- 2019年11月19日 初版:ArcGIS Pro 2.4 サポート投影法一覧
- 2019年11月24日 追加:主な地図投影法を追加
- 2019年11圧29日 改:主な地図投影法に 6図法を追加して 1図法を変更、分類方法の記述を修正