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ジョン・スノーとコレラマップ ~世界で最初の空間解析

2016/2/8 (月)

ある日、会社の Outlook に John Snow さんからメールが届きました。受信メール一覧を見ると、たしかに送信者 "John Snow" と書いてある。

まさか 150 年の時を経てあのジョン・スノーからメールが届いたのか?と思いたかったけど、普通にスパムメールでした。

John Snow からのメール

「あのジョン・スノー(John Snow)」とは、残っている文献の中で最初に空間解析を行った医者で、1854 年にロンドンで大流行発生したコレラの原因を空間分析によって突き止めたことで有名です。

コレラマップ

コレラマップ(Wikipedia より引用)

コレラが発生した患者の家を地図上にプロットすると、ある井戸の近くに患者が集まっていることを見いだし、井戸を使った人との相関が高いことを突き止めた。井戸のポンプを使えなくしたらコレラが収束したというエピソードです。

地図を使って空間的な位置関係を元に問題の原因を見いだすことを「空間解析」とか「空間分析」といいます。最近ではデータを視覚的に表現したものを意味するインフォグラフィックという呼ばれ方もされるみたいですが、John Show のコレラマップは空間分析の代表的な例として、専門書にも取り上げられています。

保健医療のためのGIS

保健医療のためのGIS

中谷 友樹, 谷村 晋, 二瓶 直子, 堀越 洋一
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このエピソードはまさに保健医療分野での空間解析であり、『保健医療のためのGIS』の冒頭で取り上げられています。

インターネット上にも結構な情報がありますね。

2017年に行ってきました。

  • この記事を書いた人

羽田 康祐

伊達と酔狂のGISエンジニア。GIS上級技術者、Esri認定インストラクター、CompTIA CTT+ Classroom Trainer、潜水士、PADIダイブマスター、四アマ。WordPress は 2.1 からのユーザーで歴だけは長い。 代表著書『"地図リテラシー入門―地図の正しい読み方・描き方がわかる』 GIS を使った自己紹介はこちら。ESRIジャパン(株)所属、元青山学院大学非常勤講師を兼務。日本地図学会第31期常任委員。発言は個人の見解です。

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